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第12回火曜日ミーティング研修会
要塞跡と犬(後ろの2篇)
大阪〜愛媛〜広島
(2017,10,23〜25)
さて、尾道グルメを堪能した私たちはそろそろ帰路につくことに。
まずはその一歩。
小さなフェリー(渡し)に乗って海を越えお向かいの向島へ。
小さいとはいえ地元の足代わりの船なので、自転車や自動車も普通に乗ってきます。
すると私たちの後に乗船してきた車の助手席にふと目が留まりました。
なんとそこには家で留守番しているはずの以蔵の姿が!
「え?ぼくが?!」
とはいえ、むろん以蔵のはずがあるわけではなく、そっくりさんではありましたが、
やはり愛犬たちが恋しくなっている私はついついそこに目が行く。
すると飼い主さんがその子を連れて車から出てきたので、
これ幸いと写真を撮らせていただきました♪
(確か以前のツーリングでも以蔵のそっくりさんに出会ったな〜♪)
「こんにちはミルクです。」
お話をお伺いすると、今年で16歳になるこの子で、
この船の切符売りのおじさんちの子の様子。
だから目が見えなくなっているのに、
前足でテンテンとおじさんにタッチしておりました。
そんな光景を見ていると、私もいよいよ里心が沸いて来るので、
「ああ、あの子達今はどうしてるだろう…」と同時に、
そういや、前回の白浜ツーリングの時、
以蔵が私の不在の夜に泣き叫び続け大騒ぎした、
いわゆる「以蔵の甘えた問題」があったのですが今回はどうであったのであろう?
そんなことを考えておりました。
*家に戻り話を聞くと、今回は奥さんが機転を利かせ、
私が使用している毛布を以蔵に与えてみたところ、
それにくるまり大人しく寝ていたとのこと♪
そんなこともあって、戻り道はやや気が焦り、ついつい速度を上げがちになったのですが、
そこはそれ、私の愛車はハンターカブ。
笑えるくらいにアクセルレスポンスが悪いので、島内の道では出てもせいぜい法定速度。
まあ安全運転できるからええわけですけどね。
そんなわけで、あっという間にあめさんが野良犬を見たという場所に到着。
ここでバイクを止めて、いったん備え付けのベンチに腰を下ろします。
もし、いつもここで休憩する人から餌をもらっている子なら、
この下様子を見て寄ってくるかもしれないと思ったので。
ですが何も出てくる気配がない。
どこか別のとこに行ったのか?
それとも自転車と違いバイクは排気音などがあり怖いのかな?
仕方がないので、ベンチの下に、封を開けたカロリーメイトをそっと置き、
「じゃ、行きましょうか?」
そういうわけで再度橋を渡り継ぎ、島をどんどんわたっていきます。
もうずいぶん陽が傾いてきたな〜。
だからまぶしい西日を気にしつつ、ゆっくり進んでいると、
前方になにやら白茶色っぽい生き物が、
ふらふらしながら一匹でこちらに向かって走って来る!
え?!
犬?!
犬だ〜!
もしかして例の子か?!
どうする? どうする?
と、頭の中で超高速で考えている間もどんどんその子が近づいてきて…
あれ?
でも、首輪してるしバンダナしてるぞ?
で、よく見ると、その子のやや後方に付かず離れずのスクーター。
そして私がその子を見ているのに気づくと、
スクーターのおじさんがニコニコしながら会釈を。
そう、つまりあの子はおじさんの飼い犬で、
ああいう感じでノーリードで橋を越え散歩を楽しんでいたようなのです。
ほっとするやら、残念やら…
(でももし野良の例の子だったらどうしていただろう?)
てなわけで、そんなことを考えながら走っていたら、
まぶしい西日はいつの間にか夕陽に変わっておりました。
夕陽を眺めれる場所に、カップルで座れる素敵なベンチ♪
だけど間にゃ、大きなレモンが立ちふさがるので、
抱き合うにはお互いレモンを抱っこせねばなりません。
(実はこの島は、レモン生産国内一位!)
さすがにあめさんと、おっさん二人で座るわけもなくそのまま出発!
さて、この夕陽が残っているうちに、
ルート上で最も夕陽のきれいな浜辺を目指します。
写真撮影間に合うかな?
間に合った〜!
え?
夕陽の写真じゃないのかって?
そういうのは写真じゃなく、やはり眼に直接焼きつけないとね。
そんなわけで、ぼ〜っと夕陽を眺めていたら、
空気がずいぶん冷たくなってきたので、ここで防寒着に着替えようと思い、
あめさんに次に乗る小さなフェリーの出港時刻を確認すると、
「40分発なんで、余裕ありますよ。」とのこと。
だから再度、あの小島でのように半裸になって汗を拭きとり、
気持ちよくなってから着替えようかとも思いましたが、
周囲にギャラリーもいないので、さすがにそれは思いとどまり、
てきぱきと急いで着替えを終えました。
さあ、行きますか!
で、少し走り出してすぐに小さな港に到着。
すると…
あれ?フェリー来てるやん!
おまけに今にも出港しそうな感じ!
予定ではまだ20分以上も余裕があるというのに?!
実は、時刻の変更があったのかどうだかで、
40分出港と思い込んでいたのが、20出港だったのです!
やばかった〜!
あそこで私がはりきって半裸になっていたら、
この船に乗りそこなっているとこだった!
(=^^=)ゞ
というわけで、無事乗船(^^♪
やっぱフェリーは小さければ小さいほど楽しい!
そして進むのは、沖であればあるほど楽しい!
だから吹き付ける冷たい海風も何のその!
私は舳先に居座り続け、ずっと波を眺めておりました。
(ああ、防寒着に着替えておいてよかった〜♪)
そしてこの船が目的地に着く頃は、あたりはすでに真っ暗。
だからその後は写真撮影などすることもなく、
ひたすら暗く寒い夜道を走り続け四国に上陸。
そして、それからも夜の国道を走り続けること小一時間。
無事帰りのフェリーの待つ東予港に到着しました。
「しんどかったね〜。」
「ほんとほんと、よう頑張った♪」
こうして慰労し合うバイクを駐車場に残し、私たちは…
うど〜ん!
走っている時は、あっさりしたざるそばに決めていたのですが、
注文するときは口が勝手に、「鍋焼きうどん!」と言ってました。
で、実際冷えた体にこれはすごく美味しかった♪
やっぱ、身体の方が頭より正直ですね。
で、その後は早めに乗船し、お風呂でさっぱりしたのちに、
ロビーで打ち上げ〜♪
このツアーを開始した10年ほど前は、
参加者の皆さんも私も元気だったので、
この手の宴は深夜遅くまで続いていたのですが、
さすがにこの歳になるとそういうパワーも枯渇してきているので、
小一時間あれこれ話して、10時過ぎには寝室で倒れておりました。
(=^^=)ゞ
でも歳取った分朝は早いぞ!
客室の灯りが付くと同時に目を覚まし、こうして優雅にモーニングコーヒー。
前夜の予報だと大阪は雨のようだったけどどうだろう?
船出てすぐカッパ着るのもいややな〜。
そう思いながら窓から表を覗くも、真っ暗でいまいちよくわからない。
ですが港が近づくにつれ日も昇りどんどな軽くなってきて、
大阪港は降ってないみたいだ!
というわけで、かっぱを着ることもなく無事到着!
見た感じ直前までは降っていたようでした。
よし!最後までついてるぞ!
というわけで、ここからはお互い家に向かって走るのですが、
実はあめさんと私は結構ご近所さん♪
だから帰り道もほとんど同じなわけなんで、信号待ちも仲良く並ぶ。
するとあめさんが、
「あれ?後ろの箱外れかけてません?」
ん???
そこで道の脇に止め確認すると、確かに固定ベルトが一本切れてぐらぐら!
ゆっくり走れば大丈夫そうだけど、ここにきて荷物を落としたら元も子もないので、
アルミアワイヤーで応急処置。
あめさん、サンキュ〜!(*^人^*)
こういう時のために、いつもハンドルに巻き付けておいてよかった〜。
しかしまあ、ベルトが切れたのがツーリング先でなくてよかった〜!
そしてまた、あめさんと同方向で、彼が気づいてくれてよかった〜!
いやはや、なんだかんだでついてたな〜♪
(=^^=)ゞ
とまあ、こんな感じで今回も思いっきり満喫してきた私なのでありました。
あ〜、楽しかった♪
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