食べ物♪150

としよりの味




くどいようですが、私は祖父母に育てられました。

そういうわけで、中学高校とお弁当を作ってくれていたのは祖母でした。

無論、食べ盛りの頃なのでおかずの方も揚げ物や焼き物と色々工夫してくれていました。

だけども、周りの友達のお弁当とはいつも一線を画しておりました。

それはなぜか?!

ずばり!

 

「弁当が茶色い!!」(゜▽゜)b

そうなんですよ、今も昔も、年寄りの作ってくれるおかずは茶色いのですよね〜♪

周りの友達のお弁当は、赤や黄色や緑でカラフルなのに、

私のお弁当は、メインは茶色。

他の色は梅干の赤と、やや茶味がかった黄色い玉子焼き。

では、それが嫌だったのかというと…

いえいえ、

全くそのようなことはありませんでした。

確かに、カラフルなお弁当はきれいで美味しそうでうらやましかったのですが、

すべてが祖母の手作りの茶色いお弁当は、気持ちがぎゅぎゅぎゅっとこもっているようで

とても大事に思っておりました。

そう、たとえは悪いのですが、

きれいな冷凍食品よりも、見た目の悪い手作りの方が嬉しいようなそんな感じ。

(けっして、友達のおかずが冷凍食品であったという意味ではありません。)

 

そういうわけで、私は茶色いおかずはどっちかというと好きですね。

 

大人になって、表で飲んだり食べたりする機会が多くなってくると。

「え〜っと、肉じゃがとなすの揚げ煮」

あれ?

茶色いおかずを注文してる!

でも、実は一緒に来ているものたちもそういうものを注文していたり…

「やっぱ、歳を取るとこういうもんが食べたくなるよな〜♪」

誰ともなくそう言っている。

 

いわゆる、おふくろの味かぁ〜?

でも実は、それらメジャーなおふくろの味よりももう一歩奥に、

あまり有名でないとしよりの味というものがあるのです。

(=^^=)ゞ


 

さて、今回お料理上手で有名なブロスさんからこういうものを頂きました。


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う〜ん、まずほとんどの方は分からないでしょうね。

でも、私は一目見て分かりました。

「あ〜、これこそとしよりの味だ!」

実はこれ、たくわんを味付けし煮たものです。

なんとまあ、懐かしい…

最後に食べたのは小学生の頃。

たくわんという食材選び、なおかつそれと煮るという調理法!
 
決してとしより以外には思いもつかない料理です。
 
 
でもね、
 
食べると案外美味しいかったのだよ♪
 
 
 
 
さて、ブロスさんのはどうかな?
 
 
(こういうおかずは、基本的に冷めているほうが美味しいので、冷蔵庫に入れておきました。)
 
まずは一切れいただくと、もとがたくわんなので煮崩れることなくしっかりした歯ざわり。
 
そして、たくわんとはいえさすがに大根!
 
煮汁をたっぷり吸ってジューシーです。
 
そう、こういった煮物は煮汁の中にすべての味も栄養も溶け出しますので、
 
煮物を食べるということは、言い換えれば煮汁を食べるということなのです。
 
そして、その煮汁…
 
そこからはしっかりとダシの煮干しの存在感を感じます。
 
ほろっと苦味を感じまずが、それは即座に煮干しの全体像をイメージさせます。
 
ここいらへんに、つくり手の真面目な作業が見えてきますね。
 
 
 
以前いただいたおかずもそうでしたが、
 
ブロスさんは毎回ダシをきちんととる方のようです。
 
(それも煮干しですね。)
 
普段化学調味料や、ダシの素ばかりに慣れてしまっている舌には、
 
先ほどのような「ほろ苦さ」はいやな味に感じるのかもしれません。
 
でも、一度でも本当のものを食べていれば、
 
その「ほろ苦さ」も、味を形作るのに必要不可欠なものであることが分かるはずです。
 
(音楽でいえば、CDよりもアナログレコードの方に音の密度を強く感じるようなものかな?)
 
だって、その味もその食材を更構成している重要な部分であるのですから。
 
これらは、「滋味」もしくは「栄養」と言い換えてもいいかもしれませんね。
 
 
今回は、ビールとともに美味しくいただきましたよ♪
 
 
(*^人^*)
 
 
 
 


 


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