犬120♪

らんちゃんからの贈り物【前編】♪

 
昨年(2006年8月26日)我が家の家族になったらんちゃんです。
(詳しくは、犬106〜109をご覧くださいませ。)

夏が過ぎ、秋が過ぎ、冬を迎えるころにはすっかり馴染んで、

私たちにとってはかけがいのない大切な可愛いわが子になっていました。

実際、とてもおりこうで、行儀もよく、なにより優しく、ほかの子たちととも上手くやっていました。

ただ、かわいそうなことに皮膚病に冒されていたので、

完治するまではほかの子たちとの直接接触を避けねばなりませんでした。

それゆえでしょうか、たまにほかのわん子たちと一緒のお散歩では、

想像もつかないほどの喜びぶりとその元気さで、


私たちをあっと驚かしてくれました。

このときの、すごく喜んだときの走り方は、まるで飛び跳ねるウサギのようで、

すごくかわいらしく、近所のかたがたにも大変好評で、可愛がって頂いておりました。

こちらです、見てみてください!



そうそう、とても食いしん坊で、歯が一本しか残ってないくせに、

自分の好きな食べ物はペロリとたいらげ、こちらを見上げては。



「おいしいですねぇ♪このおいしいしいものもっとないですかぁ?」

とおねだりをするのが常でした。

おかげで、ナスビのようにずんぐり丸まるとした体型になりました。



そんな楽しい時間を一緒に過ごしていましたが、クリスマスを過ぎた直後から…

水も、食べ物も口にしなくなり、おしっこもうんちもまったくしなくなりました。

そしてこの時から、らんと私たちの病院通いが始まりました。

なるべくあの子が好きな食べ物をと、卵ご飯、おじや、ミンチの煮物、ささみ煮のほぐし煮、ミルク、チーズ、ドーナッツ、生肉

この際だからと、鶏のから揚げ、ソーセージなどの普段は欲しがっても与えないものまで出してみました。

一度二度、ソーセージと、から揚げのほぐして煮たものを食べてはくれましたが、それ以降は全く口をつけません。

(ご飯入れは覗きに来るのですが…)

連日の液滴のおかげで、おしっこの方は2日ぶりに出ましたが、何せ何食べていないものだから便は出ません。

そうなると、やはり高齢なので体力がありません。

あれほど丸々と肥えてきていたのに、食べないと一気に弱ってゆきました。

日に日に弱ってゆくらんの姿を見て私たちはできることとやるべきことを考え、それに追われました。

好きなものを出しても食べないのならば、無理やりにでも食べさすしかない。

そう考えて人間用の栄養ゼリーやプリンを無理やり口から注入し強制的に食べさせました。

すると今度は嘔吐が始まりました。

弱りきった老犬の胃には人間用の食物はきついのでしょうか?

それでも少しの間でも胃に留まり、そして吸収してくれればとの思いで、約3時間おきくらいに食べさせました。

しかし、また嘔吐…

連日この繰り返しと病院通いで、気がつけば大晦日になっていました。

「無事年を越せるだろうか?」

正直このとき希望をなくしかけていた私に、連日休みを返上で診察してくださっている先生が、

「明日は元旦ですが私はいますから良かったらお越しください。」

とおっしゃって下さり、私も一途の望みを抱きました。


この時病院からの帰り道、年越しそばを2人前買って帰りました。

そのとき…


もしかして、毎年大晦日になり、そばを作るたびに、

このことを思い出すようになるとイヤだな、とふと思ってしまいましたが。

あわててその考えを打ち消して歩きました。


【中編に続く】


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