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第12回火曜日ミーティング研修会
要塞跡と犬(中の1篇)
大阪〜愛媛〜広島
(2017,10,23〜25)
さて、そういうわけで、まずは島の南端から探索。
小さい島ながら、要塞化されていたため、
各施設をつなぐ通路はしっかりとしたコンクリート路盤の道路でつながれており、
かつ、今は分岐ごとに道しるべが建てられてあるのでまず迷うことはありません。
とはいえ、道幅はかなり狭く季節によるとすごい勢いの薮で身動きとれなくなりそう。
実際今回もヨシなどの群生にたじろいだのですが、
幸い、地元の方々が草刈りをしてくださっていたので、楽に歩くことができました。
それにしても椿の多い島です。
道沿いの目立つ期はほとんどが椿で、島もそのどれもが立派な大樹!
椿は年間通じて枝葉が密に茂るから、風よけ、そして日よけとして便利なんでしょうね。
(それにしてもこんなに強い木だったのか!)
そんなわけで、あちこちキョロキョロしながら、
異常な数のカタツムリに驚いたりしていると、あっという間に最南端。
そしてそこで静かに待っていたのは…
探照灯(サーチライト)跡
すごく丁寧で頑丈に組まれた石組とレンガ積みに驚いていると、
「すごくきれいやろ?それ100年以上昔のんやで。
今の材料と職人の腕ではこうはできへんよ。」
と、ちょうど奥で草刈りをしていたおじいさんい声をかけられました。
聞けばこれらの施設はすべて当時のままのもので、
レンガは当時の最高級の海外製、
石は良い石材の撮れる近隣の島から切り出したものだとか。
いやほんとにそのとおり。
でついでにいろいろお話をお伺いしたのですが、
そのなかで「最近この島にイノシシがやってきて住み着いている。」
と言われるので、「いったいどうやって?!」とたずねると、
イノシシは、海峡を泳いで渡ってくるのだとか。
あの船でも操舵の難しい、流れのはやい海峡を?!
これはびっくり!
でも全部が全部泳ぎ切れるということはなく、溺れたイノシシが流れつくこともままあるとか。
なるほどな〜。
そんなわけで、その後はイノシシとの遭遇にも気を付けつつの探索となりました。
と、その前にちょいとわき道に入って港の反対側を覗いてみました。
すると西側はすごく綺麗な砂浜が広がっており、
夏には海水浴場客でにぎわっていそうなかんじでした。
で、この日はなぜか海にまっすぐ進んで消える謎の足跡が!
さて真相は?
(答え 私が波際まで行き、そのまま来た足跡をたどって戻ってきたのです。)
さてさて、気を取り直して要塞巡り!
ここからどんどん北上するのですが、小島はそのまま小山の様な形なので、
北上するには山を登らねばなりません。
えっちらおっちら登っていくと…
発電所跡
へ〜!きれいで可愛いな〜!
まるでヘーベルハウスやん。
なんかちょっと住んでみたいな〜とか思っていると、
「こっちになんかありますよ〜!」と、あめさんの声。
だからずんずん進んで行くと、
砲台跡地
開けた高台に広大な施設!
これはすごいと見入っていると、前からおじいさんとおばあさんが、
そこでこんにちはと挨拶すると、
「でっかいでしょう?でも、ものすごく丈夫やけん。」
と、またもや親切にあれこれ説明してくださり、
そのまま草刈りやゴミ拾いのお掃除をされておられました。
どうも島の方々はこれらの遺構をとても誇りに思い、そしてまた大切にされておられる様子。
考えりゃそうですよね。
いくら頑丈でも、誰の手入もなければ、すぐに草木に埋もれて崩れていってしまうはずだもの。
それがまだこうして綺麗にあるということは、つまりそういうことだ!
さて、ここまで楽ちんで攻略できたので、こ
りゃ楽勝だとそう思いつつさらに北上したのですが…
なんだ坂?
こんな坂ぁ?!
という感じで、アップダウンが激しく続き、気づけば汗だくで行きも上がりがち!
特に、防寒仕様のバイクウエアを身にまとうあめさんは暑さで参り気味!
そんな折ふと足元を見ると…
イノシシ!!
しかもまだ新しい!
おまけに横を見れば…
いかにも出そうな獣道!
こんなへばった状態で出会ったら、いったいどうやって逃げればいいの?!
で、その後も食べ散らかされた大量のアケビなどを発見しつつ、せっせと歩を進めていくと…
弾薬庫跡
すごく綺麗なレンガ造りでしたが、あいにく周辺が水没しており近づけませんでした。
で、その入り口付近にはこのような標柱が。
陸軍省
お〜〜〜〜!
すげぇ〜〜〜!
撤去されずに残ってるよ!
そんな発見に力づけられ、更にずんずん坂を上ると、
やった!着いた〜〜!
北部砲台跡
兵舎跡
で、そのわきには、
飲料水用の浄化水槽。
なるほど、確かに水場の無い島だからこういうのは絶対必要ですね。
ん?
というか、今の冬眠の方々は飲料水をどうやって調達しているの?
で、ここいら辺を見学しつつ、
やれやれ、ついに到着したぞ♪と喜んでいると、
「上にまだありますよ。」と、あめさん。
しゃあない、登りますか〜。
で、高所恐怖症の人なら足がすくむ階段を気合を入れて登った先は、
司令塔跡
ここで相手までの距離を測量し、発射角などを下の砲台へ指示を出すのです。
なるほど、道理で見晴らしが良い!
ということはつまり、この島で一番高い場所!
というわけで、
昔から高いところに登るのは煙かバカと相場は決まっているもんで…
「どやぁ!」 (はぁ、このひとバカや…)
噴き出る汗に耐えかねた私は、半裸になって汗を拭き、
ついでに記念撮影したのでした。
(=^^=)ゞ
で、これであとは戻るだけ!
とそう思ったら…
え?まだ更に北部に何かあるの?!
体力もつの?!
というか、時間間に合うの?!
で、このレポ、いつまで続くんだ?!
つづく
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