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仔犬のお話 
 
▼^ェ^▼▼^ェ^▼「まいど〜!まいど〜!」

「本日生まれた子犬♂です!」
「同じく♀です!」
「ところであれやな!」
「何?」
「この、ひすじいちゃんは何考えてるねんやろな?」
「何で?」
「生まれたばかりのわしらに、何をさせようちゅうねん!」
「中年!」
「おおかたあれやで。」
「なに?」
「ほら、わしら真っ白やろ。」
「うん」
「だからきっと・・・」
「きっと何ぃ?」
「尾も白い、おもしろい、面白い話!てな落ちを考えてるんやで!」
「じいちゃんはそんな、イナズマさんみたいなこと言わないよ。」
「そうかな?」
「そうだよ」

「ほんならこうやな!」
「どうなん?」
「ボクら生まれたてでまだ歯がないやろ?」
「うん」
「だから、歯なしの仔犬、はなしの仔犬、仔犬のはなし・・ヾ▼^^▼〃仔犬のお話〜!」
「・・・・・・・寒っ」
「寒い?」
「うん、そんなん言うてたら【クールガイ】って言われるで。」
「それは嫌やな・・・?」
「そやろ?」

「それよりな、ちょっと聞いてぇや!」
「なになに?」
「ボクはな、最初に一人で頑張って出てきてん。」
「そうやったね、私は引っ張り出してもろうたわ。」
「そやろ?で、冷たいと思わん?」
「何が?」
「ボクが頑張って出てきてんのに、ひすじいも、ばあも寝てるねん。」
「しゃあないやん。」
「そんなことあらへん!一生懸命鳴いているのに気ぃつけへんねんもん!」
「でも起きてくれたやん。」
「おっそいわ〜!」
「そう?」
「そうや!」
「ん?」
「でな、そん時思ったねん。」
「なんて?」
「こんな家に生まれて、目の前真っ暗や!」
「まさか!そんなことないよ。」
「ないことないわい!ほら見てみい!」
「何を?」
「今かて目の前真っ暗や!」
「だってしゃあないやん。」
「何で〜!?」
「だって、うちらまだ産まれたてやから、目が開いてないやん!」
「そうか!」
「そうや!」

「でもな。」
「何や?」
「ひすじいさんは絶対雷親父やで!」
「何で雷おやじなん?優しいよ。」
「いやちがう!じぶん騙されてるわ!」
「何でぇな!ちゃうって!
「い〜や!絶対雷や!」
「ほんならなんでそう思うんや?」
「だって生まれて最初に…」
「最初に?」
「ひすじいにへそをとられた!」
「それは、へその緒やん!」

▼^ェ^▼
\▼^ェ^▼「もうあんたとはやっとれんわ!」

お後がよろしいようで。<(_ _)>


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