(注意!!:これを読んで「よし、俺も暗峠に行くんだ」と勇み、実際に行き、事故・マシントラブルが起こっても責任は持ちません。
国道に指定されていますが、急勾配・狭路なので初心者や整備をしていない乗り物で行くのは勧められません)
さて今回の行き先は、「暗峠」(くらがりとうげ)でした。
大阪に住む方なら一度は耳にしたことのあるこの地名ですが、けっこう行く機会がない方が多い様子です。
その場所は、大阪と奈良とを結ぶ太古の昔より栄えた交通の要所であり、現在は国道308号線の県境にあります。
現在は、阪奈道路等の開通で交通量は減ったものの、やはり短い距離で大阪、奈良をつなぐためけっこう現役の国道です。
そして、このおかげで現在も管理が行き届き、交通量の減少も手伝ってかけっこう走りやすい道となっております。
さて今回のお出かけの様子は…
〜男らしい決断〜
朝からの曇り空、約束のしょっちー(以下シ)のガレージに集まったのは、息子の父(以下父)、こーちゃん(以下コ)、
そして私(以下ヒ)の3名。
(それぞれのバイクは、父がCB125T、コがCD90改、シがCB50S、ヒがドリラ)
父のバイクの調子が悪く、プラグを見てみれば左側がかぶり気味。
とりあえず無かったことにしてフタを閉めているとコがやって来た。
すると、間もなく雨が降り出してきて一時ガード下へ避難することに。
(コは雨男かもしれない。)
ここで一向に止みそうにない雨を見て、我々は男らしく、潔く中止を決定!
早速、別行動をとっているnori(以下ノ)に連絡、すると…
なんと彼は既に外環にまで行っていて、しかも雨は降っていないとのこと。
(今回、彼とは外環からすぐの「新石切駅」で待ち合わせをしていたのです。)
再度、男らしく決行を決定!走り出しました。(写真1)
(実は、後ほどこれがコの策略であることに気づくのだが…)
〜はめられた4人〜
走り出すと、やはり雨…
しかし、全く辛くなく逆にうきうきしてしまう。
体が感じる不快さよりも、頭が感じる快楽がはるかに増しているようだ。
八尾にある、昔務めていた懐かしい職場を通り過ぎればもうあとはすぐ。
国道170号線(旧)を北上するのみ。
しかし、この国道が曲者で、実は途中でいきなり商店街になるのです!
もちろんその区間は車両通行禁止!
しかし、我らは原チャリ軍団!迂回していく車を横目にゴー!エンジンカット!歩行者モードに変身だ!足駆動発動!
無事通過の後一路ノの待つ新石切駅へ…
「あっ!ノがいない!?」「なぜだ?」「すぐ連絡をするのだ!」
…じつは、この時点では彼はまだここに、いや近くにすらいなかった。
そう、もう皆さんはお分かりでしょう、外環はその名のとおり環状道路。
だから、近くでも外環、だいぶ離れていても外環、我々はノにはめられたのだ!
雨の中我々4人は天をあおいだまま、むなしく立ち尽くし…たりはせずすぐ前のミスドでドーナッツを食べながらノを待った。
〜いざ地獄へ〜
やがてノがやって来た、彼は30年も昔の古いヤマハのバイクに乗ってきていた。
降りしきる雨の中、今後の行動を話し合う5人。
行くも雨、カエルいや帰るも雨、ならば行くのみ!
覚悟を決めていざ出発!まずは地獄へ…
さて地獄とは?実は暗峠の前に石切り神社へ行きたかったのです。
で、そこにある漢方薬店の看板と爺さん(通称地獄爺さん)を見たかったのです!
行ったことのある人なら分かるはず、あの異様さ!、恐さ!
私は子供の頃連れて行かれて本気で泣きました!、夢も見ました!しばらくは一人で便所に行けませんでした!
(大阪に住む同世代のものは、大体同じ経験をしていてトラウマになってるみたい。)
実は5年程前に子供を連れて行ったんですが、その迫力は昔のままでした。
参道途中の商店をのんきにひやかしながら地獄をめざします。
「あっ!ない?!」
在ったはずの店がない!あるのはビニールシートの囲いのみ!
中を覗くと、ホント今まさに取り壊した所!
タッチの差であの文化遺産は無くなっていました。(残念無念!)
本当にあれは保存すべき価値のあるもの達だったのに…
仕方がないので、横の耳の神様に「みみなり」を治してもらうようお参りし。
痒くなる看板を見たり。
くどい散髪屋を見ながら戻りました。
バイクに戻る道すがら、我らの無念を察してか地獄が一瞬現れました。
真っ二つの…
撮影しましたが心臓の弱い人は見ないでください。
〜限界に挑む〜
もうこの頃になると、皆雨の事は気に止めていなかった。
迷うことなく、暗峠へ!(しかし道は迷ったりした!)
(ケケケケ…間違うのも無理はない、この国道308は国道とは名ばかりの道!
舗装してある林道と言ったほうが良い道なのだ〜!)
「おいおいここいっても怒られへんか?」てな家の裏を通り、
「ちょっとまてよ!冗談やろ!」てな坂を登り、
「頼むから、前から何もこんといてや!」てなコーナーを行くとやっと休憩所が!
ここで、バイクが不調の父とシを残し、ノとヒとコは更なる高みを目指し〜た!
3台とも他のバイクを見る余裕はない、私のゴリームはすでに2段変速と化した。
もう走ると言うものではない、とりあえずエンジンの力で登っていくのが精一杯!
速度的には一ケタ台、濡れた路面がフロントをすくう!
まさにバイクとエンジンの性能の限界まで使わないと登れない道です。
しかし、そこでは確実に「楽しんでいる私」がいた!
ノとコに遅れて頂上に着いた後は、ひたすら記念撮影
この頂上部は見ての通り石畳、難波宮の昔より在り続ける美しい光景です。
しばし、休憩の後今度は下り。
登るよりも下りのほうが、はるかに大変!
濡れた路面はグリップを奪い、急勾配はブレーキをいじめる!
特に私のバイクはリアに過重が掛けられないのでさあ大変!
加速→エンブレ→リアロック→ギアアップ→加速…のエンドレス!
最後はまるで氷上のように両足を着きながら下りました。
「とても凄かったなあ〜。」などと話す我々の前を、カブがブ〜ンと下っていきました。
しかもコーナーでは傾けて…。(地元民にはかなわない!)
その後はコーヒーをのんでゆっくり休憩しました。
(国道308号線の最狭部、左側の登りだよ!)
〜目覚めた心臓〜
雨の中南下する5台の原チャ、行き先は私の友人のガレージ。
今日が休み明けで家にいてるとのことなので、皆で襲撃だ!
知る人ぞ知る!このガレージは大きなオモチャ箱!
初めて訪れたものは、まず30分は席に着けない。
だって、目に入るもの全てが気になるから!
(ここでは、詳しく書きませんから是非一度行ってみてください。)
でも特にとても気になるものがひとつ…
「これ動きますの?」
指差す先には古びた農耕用発動機(エンジン)、フタには「クボタ」の文字が…
お話を聞くと、半分土に返っていた所を、発掘、レストアされたとのこと。
本人いわく「一発でかかるよ!」とのこと。
「動くとこが見たい〜!」×5
で、動かすことにすると…
「久しぶりやから二発かな?」とちょっと弱気に♪
しかしながら、見事にエンジンは動き出しました!
驚くべきことに、全ての稼動部が目で見れます!
回るクランク、はねるバルブスプリング、往復するプッシュロッド、はてはピストンまで!
(ちなみにOHVのエンジンだよ。)
製造されてすでにかなりの年数が経っているのに、よく回る!
ただ動くだけのエンジンがこんなにも面白いとは…
「動いているこいつを肴に一杯やれるよな〜。」これは皆の一致した意見でした。
結構長居をしたあとにそこを立ちました。
〜至福のひと時〜
そのまますぐには帰らずに一旦私のガレージへ。
(父とは途中で別れました。)
そこで、皆はコーヒー休憩…
くくくく…だがしかし!私はもう走らない!で皆の前で缶ビールをプシュ〜!♪
皆の羨望と若干の非難の視線を浴びて飲む一杯はもう…
至福の一杯♪
あ〜今日も一日良く遊びました!
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