懐かし探偵団 50
裸で輝け!



ある夕方、近所を犬と散歩していると…



「あ!裸電球の街路灯!」


以前はよくあちこちで見かけましたが、

このごろはほとんど見かけなくなっておりました。


なんか、懐かしいというよりも…

むしろ物悲しいですね。

いや、寂しい…?

う〜ん、微妙だな…


というのも、小さいときにこの灯りが灯くころというと、

もう遊びが終わって家に帰らねばなならなくなった時間帯だったから。

だから、みんなと別れて家に帰るのが、悲しいような、寂しいような、

そして、特になんともないような…

なんともいえない感情が広がったものです。



さて、この状態の電球をよく「裸電球」といいますが、

実はその呼び方がずっと不思議でした。

というのも、

「じゃあ裸じゃない電球って何?」

そう思っていましたから。


だって、当時はこの手の街灯ばっかでしたので、

世界の狭い私にはほかの電灯など思いもつかなかったのです。

ですから、後にカバーされた蛍光灯や、水銀灯の街路灯を見かけたときに初めて、

「ああ、確かにあれは裸だったな…」

と納得したのです。


雨風を避けることもなく、真っ向から受け止めつつも光り輝く!

嗚呼!なんと力強く男らしい灯りなる哉!

よし!決めた!

今後この灯りのことを、「漢球(おとこだま)」と呼ぼう!

え?

女性活動家からクレームが来るって?


だって…

「光るは親父のハゲ頭」でしょ?

(=^^=)ゞ



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